「酵素を節約」なんて嘘!
この5,6年、酵素が体に良い、食物酵素は加熱(48℃以上)すると失活する、酵素ドリンク、酵素は第8の栄養素、グリーンスムージー、体内酵素を節約する、などなど、酵素ブームがすごいですね。街中にはジュースバーやベジタリアン系のレストラン、普通のレストランでも野菜中心のメニューが増えたり、健康でいたい!という意識が以前よりもずいぶん高くなっているのだなと感じます。
さて、実は私も酵素が体によいと聞いて、食物酵素をたくさん摂取して体内酵素を節約する!という事を信じていました。しかし、これは全くの間違いなのです。ローフードを勉強しにきた女性が、高校生の息子さんからその理論はおかしい、と指摘されたというお話しを知人から聞いたことがあります。でも、そうなのです。高校生物を勉強すると、酵素がどういったものかが教科書にしっかりと書いてあるのです。
酵素とは?
酵素は体内での化学反応を手助けしてくれるものです。体内では化学反応が常に行われていますね。栄養素ではありません。だから、食物から摂取したところで酵素はたんぱく質からできていますので、アミノ酸に分解されてしまいます。酵素がそのまま体内で働くわけではありません。
(※これは、核酸でも同じこと。核酸も栄養素だという人がいますが、核酸を食べたからと言ってそのまま核酸として利用されるわけではありません)
消化吸収された後は、そのアミノ酸が酵素の材料として活用されることはありますので、そういった意味で摂取するなら間違いではないと思います。でも、それならわざわざ生野菜や生果物から摂る必要はありません。
高校生物をやってみよう
私は、分子栄養学を勉強するまで人間の体の事については全くの無知でした。自分のことなのに、どこにどんな臓器があるのかにも興味がありませんでした。そこで、まずは高校生物から勉強をやり直してみようと実践しました。
すると、病気よりも無知であることが何よりも怖いんだという事が分かってきました。知識を身に付ければ、無駄に病気に対して怯えることはありません。自分の身体の中で何が起こっているかを理解できないから恐いのです。それなら、知識を身に付ければいいだけなんですよね。こんな無知から始まった私でも病気に対する恐怖が消えました。時間はかかるかもしれませんが、誰にでも出来ることです。
今は本当に便利で、インターネットで高校の勉強を動画で、しかも無料で学べる時代です。是非、みなさんも高校生物をやり直してみて下さい。人間の身体が一体何からできているのかよく分かりますよ!
それでは、本日もお読み頂きありがとうございました♪