地球/自然環境 ◆有害化学物質の知識

プラスチックによる海洋汚染が人体汚染の原因に

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プラスチックは分解されない

地球の表面積の70%が海という事はみなさんご存知の事と思います。海がなければ生命は誕生しなかったというくらいなのですから私たちにとってとても大切な存在です。しかしながら、その海の汚染は広がり、増々深刻な問題となっています。そして、その原因のひとつが私たちの身近にあるプラスチックなのです。

1960年の世界の総生産量に匹敵する600万トンのプラスチックが毎年海に流れ出ていると言われています。これらのプラスチックは分解されず、細かい無数の微粒子となって海へ広がります。紙ならば、約1ヶ月で分解され無くなってしまいます(自然に戻ってゆきます)。木だと約10年、缶でも100年~450年の年月はかかりますが、分解されて無くなってしまうのです。

胃の中からプラスチック

オランダにあるテッセル島で鳥類と海洋生物を研究しているヤン・ヴァンフラネケル博士は20年間フルカモメの胃を調べています。なんとフルカモメの胃にはプラスチックが蓄積されており、地球で最も綺麗と言われる南極にまでもその被害が起こっていることが分かりました。フルマカモメは、エサを食べるのと一緒にプラスチックも飲み込んでしまっていたんですね。ひどい地域だと0.6gのプラスチックが胃に蓄積され、平均31個のプラスチック片があるそうです。これを人間にかんさんすると3000個以上!!

そして、ある時、数千羽のフルマカモメが死んでいるのを発見しました。その時は原因が特定できずにいましたが、その後、これまでの研究から鳥の血管にビスフェノールAという有害化学物質が混入していることが分かりました。ビスフェノールAはプラスチックの原材料です。

ちなみにヨーロッパでは、プラスチック製品にビスフェノールAを使う事が禁止されています。日本はまだ規制がありません。BPAに関してはこちらの記事も参考に⇒

食物連鎖で有害物質を摂取

プラスチックを飲み込んでしまうのは、フルマカモメだけではありません。ペンギンや海鳥、魚など海に住んでいる生物すべてに関わることです。また、プラスチックは海洋中の有害物質を吸着することが分かっています。ですから、プラスチックを分析するとPCBなどの環境ホルモンが検出されるそうです。エサと間違てプラスチックを食べてしまった魚の脂肪にそれらの有害物質が移行して蓄積され、最終的に食物連鎖の頂点にいる人間がその魚を食べる事になります。便利な世の中になりましたが、人間が作ったプラスチックが自分たちの身体を汚すという皮肉な結果となりました。

それでは、本日もお読み頂きありがとうございました♪







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